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2010BRM1008中部1000kmその5

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PC10(中津川)まで

さてここで問題が2つ。ボルダースポーツが空になったのと、お尻の圧迫痛が始まったこと。股ずれはまだ少しだが、ボルダースポーツが無くなったのでそのうち痛くなるはず。圧迫痛があるときちんとしたペダリングができなくなるので、一気に速度が遅くなり、またサドルで体重を支えないので自分の場合は足で体重を支えて腰が痛くなりやすい。

最初のうちは立ち漕ぎ主体で進んでいたが疲れてしまってコンビニ休憩w いろいろポジションを模索しながら走行。


すぐに夕方。日が山陰に隠れると、一気に冷えてくる。

天竜川沿いやや内陸側の農道はアップダウンが続くが、今回のブルベでここは唯一土地勘がある区間なので気楽。ここは3年前の静岡600kmアルペンルート等で走ったことがある。

夜景モードにして取ってみた。三脚は無いのでこんなもの。そういえば買ったミニ三脚はどこにやったっけ?

白山町三丁目交差点の交差点名表示になんとか気づけて大平(おおだいら)街道へ。飯田峠(1235m)まではかなり長い登りで、山間部に入ると街灯もあまり無い。夜になるとまた眠くなってくる。道のカーブを緩く作り直したような箇所で路肩が2倍ぐらいに広がっているところで座り込んで仮眠。眠り欠けたところで登ってきた参加者を一人驚かせてしまい一旦目が覚める。ちょっと仮眠場所としては目立ちすぎなのだが、背に腹は替えられない。補給食を食べてから再び意識を失う。暫くして・・


くぁwsdrftgyふじこlp;@!!!(なにか自分が叫んだと思うのだが覚えていないw)

キツネだ! 目が覚めた瞬間は、キツネは2匹いたが、一匹はすぐに崖下へ、しかしもう一匹が逃げない。(正面から見ると)妙に痩せたキツネだ。時々自転車に近づくので、追い払う。補給食(パン)をトップチューブバッグに入れていた(先ほど食べたので空)し、シートポストバッグにもパンが一袋入っているので、その臭いにつられてやってきたようだ。

そのうちこちらの周囲をゆっくり回り出す。後を取られないようにこちらも向きを変える。だんだん怖くなる。フラッシュを焚いても(これでデジカメは電池切れ)逃げず、大声で威嚇しても全く動じるそぶりがない。目の前にいるのは飢えた野生動物だと思い至り、とっとと自転車を立てて逃げる。

結論:山間部でまともに仮眠してはいけない!そういえばこの前後の区間ですれ違ったK島さんは、眠いからと押し歩きをしていた。今思えば、落車もせず、すこし距離をかせげ、そしてこういう仮眠するのに危険な所で眠気を凌ぐいい方法だ。

なんか見覚えのある看板と分岐が出てきて、仮眠地点より前に戻ってしまったのかと思ったが、そんなこともなく単に同内容の看板と似たような地点というだけだった。登りは続く。途中で止まっている方(K野さん)は無線式サイコンのトラブル。自分は有線タイプなので助けにならず。他の通りかかった方も対応方法を知らない。そんなわけで、しばらくは前後に人がいる中の走行。途中で空腹になり、パンを食べて一人旅に戻る。


そしてやっと飯田峠(以降、写真は携帯で撮影)。登っている最中は降る前に仮眠しようと思っていたが、峠に到着したらそのことを忘れて進むw 降りかけると、スタッフカーと参加者の方が止まっている。前照灯の電池が無くなりかけており、真っ暗な降りを進めないとのこと。というわけで、たいして照明が強力では無いのだがS谷さんと一緒に進む。一旦降ったら、大平峠まではゆるやかな登りが続く。降りでは少々眠かったが、話しながら登る分には全く眠さを感じない(とはいえ眠くならないというメリットがあったとしても、自分は夜間は単独走行を選ぶけど)

大平峠(1358m)からの降りは長く、急なワインディングで、そして話しが途切れるので眠くなった(降りでは一定の車間距離が必要なので、あまり話せない)。眠さを我慢していると幻覚がやってくる。目の前の道が突然真っ直ぐな市街地になり、その幻覚が途切れたとたん目の間に右カーブが出現して慌てて曲がったのと、目の前にレンガの建物が現れてそれを体当たりで粉々に砕いて進んだのと、2回の幻覚を見た。今回の1000kmは幻覚を見ないことがテーマの一つだったのに、同行者がいたので無理をしてしまったようだ。一人だったら降り途中で仮眠していたと思う。あまりに長い降りで、ブレーキを握る手が痛くなってしまい、1回休憩したのは良かった。少し話せば眠気は途切れるから。ここでS谷さんに、目が覚めるかもと梅丹のジェル型食料を頂く。寒いので雨具を上に重ね着してから進む。

長い降りですっかり体が冷え切り、人家のある区間で自販機を見かけたので停止。ホットドリンクで暖まる。補給食切れだったが、S谷さんに薄皮クリームパンを2個頂く。なんだか食べ物を貰ってばかりだ^^; ここにもう一人参加者がいたので、S谷さんにはその方と一緒に行って貰うように提案。自分は途中で別れて仮眠していくことを伝える。まもなくバス停が見つかったので、そこで離脱して横になる。さすがに寒いのでサバイバルシートを使った。眠れなかったが、少々横になったので眠気は無くなった(時間不明)。走り出すとしばらく降りなので寒かった。こういう状況だと平地や登りのほうが嬉しい。

そして馬籠(まごめ)峠への登りが始まる。先ほどホットドリンクを飲んだところで、ボトルの飲み物を補充していけば良かったのだが、以降は自販機が無く、飲み物が切れてしまう。夜間で気温が いのでなんとかなった。馬籠峠に到着したが、峠の看板と、その先の県境の表示以外に何もない。クイズポイントの茶屋&自販機はこの先少し降ったところにあるのだろうと思いこみ先へ。ゆっくり降るが、それらしき建物が無い。1kmほど降ったあとで引き返す。降るのはあっという間だが、登るのは大変だ。喉も渇くし。


すると、県境の表示の先、峠の看板近く、本来の進行方向左側のわずかに奥まったところに茶屋と自販機を発見。どちらも灯りが点いていない・・・ 2つある自販機のメーカー名をメモした後、本格的に岐阜県入り。これで今回のブルベで岐阜県は3回目だ(このミスコースを含めれば4回目とも言えるのか?)。

長い降り途中に自販機を見つけて無事水分を補給&補充。しばらくは長い降りで、途中コンビニがあったので、S谷さんはそこで電池を補給できたのだろう。その後は霧の中の長い登りになる。ここでもK島さんは眠くて自転車を押していて、普通ブルベ中の押し歩きの方はメカトラブルなので声をかけるわけで、まあ今回はK島さんに数回声をかけたw 最後のクイズポイントらしき場所に赤LEDが点いていたので、参加者かなと思って近づいてみたら。橋の手すりにバイクフライデーの小径車が括り付けてあり、??? よく見ると張り紙が・・ スタート時に渡された紙の内容が間違えていたらしく、クイズポイントのバス停はこの先のポイント後とのこと。あと次PC後、キューシートには折り返しとあるが、それも間違いとのこと(これは予習時に間違いを見つけたので自分のキューシートは修正済み)。自転車1台を目印に置いておくことに、なんだか笑ってしまったw。しかし、先頭のほうの参加者は大変だったと思う。

無事、最後のクイズポイントのバス停名をメモし、PC10に到着。PC10と第4クイズポイントの間は5kmぐらいで、PCにこんなに近いのにどうしてクイズポイントがあるのか不思議に思っていたが、今地図を見てショートカット対策だと納得。1000kmブルベでこのぐらいになるとPCの参加者の雰囲気がぐっと重く、そして静かになる。野戦病院のようだ、という例えがあっているかはよく分からない。ここにもスタッフの方が待機していた。今回は1000kmブルベだというのに、こんな後半のPCで・・・手厚すぎる。

PC11(八百津)まで

走り出すと次ポイントでS谷さんと合流。しかし眠くなったのでポイント127で先に行って貰い、美乃坂本駅の幅広ベンチにて少々仮眠。起きて進むと左に道なりに曲がる部分があり、道なり左へ。するとR19の┳字路に突き当たってしまう。先ほどの箇所がおそらくは隠しポイントだろうと引き返すと、ここは予習してきた!という参加者が正しいルートを進むところに遭遇。5〜10台ぐらい分後をついていくが、恵那市街で千切れる。

ポイント132久須美交差点を左折したあたりから霧が出てきた。視界が悪くなると距離も登りも長く感じる。サイコンの距離とキューシートの距離が大きく違ってしまっているので、前ポイントからどれだけ進んだのかもわかりにくい。

ポイント134から137までの旧中山道区間が今回のブルベで一番きつかったところ。特に前半は路地か路地へ進む道を、県道表示を探して進むのだが、道幅が狭くときには白線が無い道で、登りも急で、数メートル先が見えない霧の中を進むには相当にタフなルート。今までのキューシートの癖からすると、備考欄の「k394表示に従う」というのは「以後の隠しポイントは全てK394表示に従い曲がるように」という指示というのがわかっていたので、回りを見回しながらゆっくり進む。ここではさすがにしっかり距離を把握しながら進んだが・・・ 距離が合ってなかったり、足し算を間違えるのがブルベの常。ポイント135は、それよりも手前の分岐で目印のアルミサッシ看板が無いなと戻ったりもした。こういうとき後から抜かれると、ルートがあっていたと一安心。県道65号に入ったあたりにはすっかり疲労困憊(精神的に)で進む気力が乏しく、後からの参加者に追い抜かされるままついていく気力が無い。眠くて少し自転車に跨ったまま仮眠したり。途中左側に景色が開けたところがあったが撮影する気力が無い(デジカメの電池がまだあったら撮っていたとは思う)。ポイント137の直前が┳字路で、一瞬ミスコースしたかと思ったが、そこから次ポイントの十字路が視認でき、自販機休憩。しかし予習時のおぼろげな記憶からすると、この先のダムの所もまだ油断はできない。


トンネルを抜けたら丸山ダム周辺が絶景区間。さすがに携帯で撮影したが・・本物はこんなもんじゃない。デジカメが生きていたら10枚以上は撮っていたと思う。

ダムの下が渓谷に繋がっている。数分間風景に見入る。ここの風景を見せたくて、こういうルート取りをしたのかと納得。

予習時に不安に思っていたダム後の分岐は道なり直進で済んで一安心。むしろその後の国道区間が、国道番号の表示が全く無くて不安だった。道も細かったし。間もなく最終PCに到着。ここが962.6km地点でゴール地点が1007km地点なので、あまりゆっくりするとタイムオーバーになるなと早々に出発(PC11のクローズタイムは962.6kmで計算されるが、ゴール時間は1000kmで計算され、7km分を余分に走らなければならないから)。

ゴール(尾張一宮)まで

ここからは人間の世界というか、普通の道路を走れる幸せを感じながら進む。ポイント数は多く土地勘も無いが、眠気も無いし明るいし交差点名や案内表示が充実しているので何の問題もない。ただし疲労で思考能力が鈍っているので、ポイントごとに立ち止まって声を出して確認しながら進んだ。


日本ラインの看板。通過チェック(時間チェック無し・レシート必要)の7-11はもうすぐ。こんなゴール近くでわざわざ通過チェックがあるのは、地図を見ると木曽川の北にルートが迂回しているからだろうけど、これは日本ラインの風景を参加者に見せるためのルート設定なのかもしれない(自分は気付かなかったけど、犬山城もかな?)。この区間ではかなりの人数のローディ・MTB乗りとすれ違った。湘南並みに自転車人口が多い。ポイント160の交差点には信号名があったが、覚えてない。

最後の堤防道路と公園内道路の連続する区間は、土地勘の無い者にとっては鬼門。県道や国道を辿るルートのほうがよっぽどわかりやすい。何度か迷い、引き返したりしながら進む。ポイント163は一見T字路行き止まりだけど、道路を横断してレンガ舗装の細い公園道路へ直進だったし。


最後の公園道路にて、歩こう会?の人並みが前方からやってくる。徐行したりサイクリングロードから外れて芝生走行したりできたのは最初のうちだけで、幅一杯の人波になると押し歩き一択。子供の集団なんか前を見てないから立ち止まったり避けたりしながら進む。道路や公園を占有してしまうのはちょっと困る。2kmほど押し歩きして、73時間半ぐらいで無事ゴール。レシート多いし、クイズの答え合わせも必要だし、ゴール手続きが大変そう。自分のすぐ後に、何度も押し歩きを見かけたK島さんもゴール。

輪行帰宅前には風呂に入る必要があるが、前泊したサウナフィンランドまでの道がわからない(迷いながら来たので覚えてない)のでスタッフの方に道を教えて頂いて、ゴール地点を後にする。

うちに帰るまでがブルベです

危なげなくサウナフィンランドに到着したものの営業は12時から・・・ というわけではす向かいのコンビニで腹ごしらえ。店内のイートインコーナーが涼しそうなのだが、風呂前なので遠慮。外で何度も意識を失いながら時間をつぶしてサウナフィンランドへ行くと、コインランドリーに寄ってきたというK島さんと合流。体を洗い、仮眠していくというK島さんと別れて外に出るとYさんとKさんが話し込んでいるので、自分も加わるw そしてYさんと尾張一宮駅から輪行帰宅。

名古屋からは新幹線なのだけど、自由席列車が3車しかないからか混雑しており、出口近くに陣取る。途中眠ってしまって、目が覚めると倒れたらしい輪行袋を渡されるが、寝起きでお礼を言えない始末。夕方を過ぎて無事帰宅。出走前は、暗くなる前に帰って十分眠れるかと思っていたがいろいろあって遅くなってしまった。

参加者の皆様、お楽しみ様でした。スタッフの皆様、大変お世話になりましたm(_ _)m 特に長丁場の複数PC巡回、お疲れ様でした。

つづく

記2010/10/22 更新2010/10/28
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