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記憶を頼りに書く・BRM721静岡600kmアルペンルート

(いつも以上に長文)

準備

腸脛靭帯炎で600kmブルベを2回DNFして数週間経ったある日、自転車一周の老人がトンネル内で事故死したニュースを知った。2chでは専門のスレが立ち、現地へ行く者も現れた。俺も出発してみたが僅か100kmで腸脛靭帯炎でアウト。痛さと付き合いつつ帰路につく。次の休みにクリート位置を調整しながら走ってみたら、150km辺りで膝に違和感が出るものの痛みになる前に200km走れた。徐々にクリート位置について自信がついてきた。

初期のうちは足が逆ハの字になるようなクリート調整だった。これはフラットペダルをそういう足の形で踏んでいたから同じにしたのだがこれがおそらく膝痛の原因のひとつで、今は平行にしてある。また前後位置もずいぶんといじった。クリート位置はこれでいいとして、それに伴った筋を鍛えないといけないが、季節は梅雨へ突入し、雨で乗れず困る(雨でも乗ればいいという考え方もあるが当時はしなかった)。そういう訳で三本ローラー購入。これは整形外科医師の薦め(話途中に出てきたぐらいか?)でもあったので半分医療費のつもりで投資。結局あまりのつまらなさに合計3時間ぐらいしか乗らなかったけどw(そしてその後全く使っていない)、このお陰で膝が保ったのだと確信している。ダンシング時に膝に悪そうなので、トップチューブに付けていたバッグも外した。

今回のブルベの装備変更点は、RD交換、フォーク用ライトアタッチメント、そしてレーパン&自転車用ジャージ。今までのブルベではユニクロのジャージ等で走っていたが、今回は安物ながら自転車専用服。体にピッタリとしている衣服の効果は、長距離走るとはっきりと感じられた。クイックのアタッチメントとフォーク用アタッチメントにEL-520を1個づつ、ハンドルに乾電池2個で点く比較的光量の少ないLEDライトが1個で計3灯で走行。ハンドルのライトは昼間でも付けっぱなしの作戦。

クリート位置も調整した、それなりに走った。だが膝は本当に直ったのだろうか? 確かめるためには長距離を走るしかない。そういうワケでスタート地点まで自走。箱根越え。2ch自転車板のキャノンボールスレと静岡スレを参考に走行ルートを決める。

袋井まで

天気は快晴、つまり暑かった。ルートは基本的にR1主体で進んだ。R1に出るまではR357とR15を走行。R15の川崎-東京間では┣信号無視の黒Escapeを追い越したり、追い越されたり。R1に入るとアップダウンが含まれるようになる。路肩が狭かったり、2車線しかなかったりしてやや走りにくい。保土ヶ谷のバイパス(高速道路?)入口の┫を左折してしまい、すぐに引き返す。ここは直進。戸塚駅の開かずの踏切ではハマった。3人ぐらいママチャリや歩行者が待っていたから、おかしいなと思いつつもかなり時間を無駄にしてしまった。暫くしてから線路向こう側の電光掲示板の情報(長時間閉まりっぱなし)に気付き、駅構内の階段を上り下りして東海道線をEscapeしたとたんに線路が開きやがるし・・・ 不動坂はけっこうきつかった。小田原の手前辺りで少しだけ海沿いのサイクリングロード(海沿いというよりは高速道路沿い?)に寄り道するが、わりとすぐに終わってしまいR1に戻る。小田原のコンビニで補給&トイレ休憩。

横浜小田原間の一部アップダウンを含む区間でけっこう足を使ってしまい、初の箱根の登りは非常にきつかった。登り返しもけっこうあるし路肩も狭い。通り過ぎる車の中から「がんばれがんばれ」と応援してくれた子供にも、まともに応答できなかった。EscapeR3はF28T×R32Tがファイナルローなのにもかかわらずかなり足つきをした(SRAM5.0で9速化してもファイナルローは同じ)。左側コンビニ手前の自販機、右側バス停の自販機、箱根峠後自動車整備工場近くの自販機と休憩だけで3回なので、足つき回数はその倍以上。そうとうペースは遅かったはずだが、他自転車海苔に抜かされた記憶は無い。ママチャリに大荷物を積んで向かい側の歩道で自転車を押す中学生?と、やはりキャンプツーリングと見られる高校生ぐらいのママチャリ海苔が箱根峠を颯爽と!クリアしていくのにすれ違ったのみ。芦ノ湖周辺で長ーいリムジンが左側から出ようと中央線まで頭を出して停止しており、出てくるとは思っていなかった(というか非日常な状況に思考停止していたw)ためちょっとぶつかりそうになる。制服?をビシッと決めた運転手のおばさんがかっこよかった。

三島への長い長い降りは路肩が広いこともあり快適。途中で抜かされたトレーラーを抜くのは危なそうなので、その後ろをついて降る。S八幡から左側バイパス側道(K380)に入り、間もなくBRM沼津ルートで富士由井バイパスと静清バイパスを迂回。由井のところはBRMルートから外れて県道をそのまま進んでR1の自転車道に進んだが、ガラス片等で通りにくいため素直に旧道を通ったほうが良かった。清水区の大曲交差点は迂回した方が良いという情報があったので一応迂回。このあたりは市街地の片道2車線道路をどこまでも真っ直ぐに進む感じ。

静清バイパス後のR1本道区間はすぐに終わり藤枝/島田/金谷/日坂/掛川はずっとバイパスなので今まで同様に旧道を走行することになる。宇津の谷では少しだけ雨が降った気がする。新宇津の谷トンネル〜小夜の中山峠間の平地区間が長く、静岡の広さを嫌というほど感じつつ走る。小夜の中山峠の入口で日が暮れ、K381は街灯が少ないこともあり真っ暗闇の中を登る。この先で確か予習とルートが合わなかったのだが、適当に進む。新しい道があったのかも。夜間の掛川市内は一気に交通量が少なくなり走りやすくなる。車は皆バイパスのほうを通っているのだろうか? 最後のコンビニ休憩で夕食を摂る。ここに至り到着できそうだと思えたので愛野のビジネスホテルを予約。長いバイパス区間を終え、次の袋井バイパス手前で左折し、間もなく今日の宿コスモインへ到着。

前泊〜スタートまで

自転車が持ち込めるとは思っていなかったので輪行袋へ。今度機会があれば聞いてみよう。駅近くのスーパーがまだ開いていたのでドロップバッグ用のカロリーメイト(暑さで痛みにくそうだから。補給食購入失敗時のために備える)も含めて食料を調達し、風呂に入るが、疲れているので時々ボケッとして時間を結構無駄にした。鏡で顔を見ると、いつになく顔が真っ黒になっていることに驚く。目の回りから鼻にかけて黒い汚れがびっしりw 排気ガスがどんだけ多いのだろう? コインランドリーの存在はエレベーター内の掲示でわかっていたがなんとなく使わず。ユニットバスでジャージ等を洗い、速乾性に賭けて干すが乾きはいまいち。乾燥機だけでも使えばよかった。1FのPCが無料で使用できるため少々書き込んだ後で眠りに落ちる。睡眠時間はやや不十分であり、もっと寝ることにたいして徹底すべきだった。

カードキーを部屋内に差したままドアをロックしてしまい2回(夜と朝で1回づつ)ホテルマンの世話になったが、これは両方とも輪行袋を部屋に出し入れするときだった。ドアを開いたまま固定できればよかったのだが。

4時起床で朝食をのろのろ食べてチェックアウトすると雨。寝ぼけていたためか、ホテルの入口横で自転車を組むのに妙に手間取る。雨具も着なければならない。スタート地点の袋井親水公園に着くと皆スタートした後。どうやら遅刻してしまったようだ(そもそも5時スタートだから4時起床では遅すぎるのだが・・)。1人参加者ぽい方がいたが、なぜか出発する気配が無い。手続を済ませて雨の中ソロスタート。慌てていたため、正確な出発時間は不明。

PC1 サークルK 天竜山東店まで

雨&ソロ&始めてのルートなため、テンションが上がらないまま袋井市内を走行。信号に引っかかりまくる中、とにかくミスコースしないように慎重に進む。途中から沼津600のコースと同じになり、天竜川に突き当たると久しぶりな感じ。間もなくPC1へ。

下手をすると誰もいないなと思っていたが、まだ結構な数のブルベライダーが残っていた。買い物を済ませて出てくると様子がおかしい。リュウさんが小径車の車輪を外してフレームにベルクロ?で固定してスタッフの車に乗せるところだった。BB破損だとか。残っていた参加者が次々と出発する中で補給食をかき込み、ほぼ最後尾でPCを出る。再び雨の中へ

PC2 道の駅 信州平谷まで

ここから新野峠までは沼津600と同じルート。PC1出発直後に追い抜いた方が自分の後ろにつく気配がしたのだが、気付いたらいなくなっていた。沼津600の晴れのときと違い灰色の風景。ダムや川の色は土で濁っている。延々と新野峠を登り、次の┫を見失わないようにゆっくり進む。曲がったあとの降りが、道幅が狭く急。ああ、せっかく稼いだ位置エネルギーが・・ Vブレーキなのに殆どブレーキをかけっぱなしで降るw ┣の角の自販機で飲み物を補充し、新野峠よりも標高の高い平谷峠へ。峠が終わったと思う度にただの登り返しで、かなりの急坂があった。もしかしたら1人ぐらい抜いたか抜かれたかした気がするのだが、もう覚えていない。

ハードな登りにタイムアウトが心配になってくる。これは昨日の疲れもあるのだが、完走できなかったときの言い訳のために長距離自走したわけでは無いので、進むしかない。平谷峠からの降りは記憶に無い。

PC2へ到着し、スタッフ(マコ母さんに会ったのはこの時が初めて)に話しかけると同時に横にいたじじいが「この自転車いくらした?」とニヤニヤと聞いてくる。イラっときたが、マコ母さんと一言二言交わしたあとでまともに値段を解答したのは失敗だった。「これ固いんだよな」と勝手にタイヤに触る。次はバカ息子がやってきて「お前もさわってみろ」・・・ 外見には出なかったかもしれないのだがキレる寸前だった。冷静に考えればそんなに怒るような事じゃないのに、どうしてあんなに頭が沸騰したのか、しばらくは自分でもわからなかった。ただ少なくとも、DNFにならず、スタッフの方々に迷惑をかけず、刑務所にも行かずにすんで良かったと思う。

その後走っている最中にあのときの俺の心理は「俺の汚い自転車にきれいな手で触るなバカヤロウ!!」であったことに思い至り苦笑。また、別ブルベのどこかのPCにて、バイクツーリングの兄ちゃん達の1人が自分のチャリのインフレーターを指さして「すいません、これ何ですか?」と質問してきたときにも気付かされた。初対面の相手に対して丁寧語を使う当たり前の礼儀正しさに感動したのは今回のことを思い出したから(空気入れですと解答したら、おおげさに納得していたw)。「すいません」の一言も、心と耳の準備ができるのでとても大事だ。ハンター×ハンター1巻の台詞に「その人を知りたければ、その人が何に対して怒りを感じるかを知れ」というのがある。つまり俺は存外自分の自転車を気に入っていて、そしてお固いのだw (単に疲労により余裕が無かったという説もある)

治部坂峠のライブモニタ?でUターンしてアピールしている参加者を見つつ、先着の参加者1名を見送りつつ、前PCで買い込んであったパン等で補給し出発。

PC3 7-11 南箕輪大芝高原店まで

ライブカメラの位置はわからず。途中、半分崖半分トンネルのようなところを通ったのは覚えているが、どこが治部坂峠なのかわからなかった。寒原峠というのも通過したようなのだがこちらも不明。長い降りのあたりで雨が止んだ。遅めのトラックにブロックされた列に含まれつつ降りきると気分は下界だけど、アップダウンが完全に終わったわけでは無い。河岸段丘片側の段と段との間を登り降りしつつ進む。台地のアップダウンよりきつかったような・・ 川の反対側にははっきりと河岸段丘が見え、その先の綺麗に連なっている山脈の上の方は低めの雲(霧?)の中であり、そこに信州らしさを感じた。これでもかというアップダウンを走りPC4へ。

PC4 モントリオール B-201まで

アップダウンはおとなしくなったのか、坂の印象が弱い区間。善知鳥峠を越えたはずなのだが・・今までの峠とアップダウンがきつすぎたせいであの緩やかな峠は全く覚えていないw 塩尻市街は道が狭いので後ろの大型トラックを結果的にブロックしながら、ポイント32S金塚の目印である左側ローソンを探す。煽られているような気もするが歩道にまで入って進路を譲る理由が無いし。間違えてその手前のローソンで減速するが、ここで停止の手信号を忘れたため、クラクションを鳴らされる。自分が悪いのを棚にあげて、つい反射的に怒鳴り返してしまう。はっと我に返って歩道に入るというか逃げたら通り抜きざまにクラクションを鳴らしつつ車体を振られた。いや、今のは俺が悪いけど、お前も車間距離が足りないし今の車体振りも(間隔が開いてたから当てるつもりが無かったのはわかってるけど)やりすぎじゃね?と、もう一度ゴルァ! どう見てもDQNです本当にありがとうございました(お互いに)。多分自分が思っている以上に疲れていて余裕が無かったのだろうけど、本性が出たな・・

間もなく日没。ポイント32〜34手前ぐらいまで、今回初めて複数人のブルベライダーと走った。そのうち先行したけど、ポイント35の位置がわからず迷い、ヘッドライト代りのLEDが電池切れになり真っ暗な中電池交換に手間取っていると横を通り過ぎて行った。その後は次PCまで再度一人旅。ポイント43も通り過ぎたと思って引き返したけど、それらしきポイントが見つからなくて再び前へ進むとY字路が出てきたので、いつもの足し算ができない病が発病したのかもしれない。

少々霧雨になってきた中、PC4に到着。どれがその建物なのかいまいちわからないが、漏れる声から一番入口から近いコテージ(でいいのかな?)だと知る。リュウさんが臨時スタッフになっていた。殆どの参加者がもう扇沢をクリア済みだったのだろうけど、これから登りの方もぽつぽつといるようで、自分もスタート。

QP 立山黒部アルペンルート扇沢駅〜PC5 モントリオール B-201まで

コテージ近くは弱い霧雨程度なのに、登れば登るほど雨脚が強くなってくる。街灯もだんだん無くなってくる。いつ終わるかわからない暗闇の登りが続くと、途中で眠くなったので、雪避け屋根のところで5分ほど仮眠。その間1人か2人が通り過ぎた気がする。登り再開。時々すれ違う降りの参加者がゆっくり降りていることに気付く。途中で押し歩きしている参加者を追い越し、扇沢駅に到着。券売機横の自販機を探し、メーカー名を忘れてしまいそうなのでブルベカードにメモする。到着した押し歩きの方と少し話し降りへ。

路面が濡れており、それなりに斜面が急であり、なによりも雨と暗闇で道路端の白線が見えづらいのでスピードをかなり抑えめにして降る。せっかく登ったのに爽快感が無いが安全には替えられない。降れば降るほど雨脚が弱くなり、コテージに戻る。スタッフに登ってきたことを伝え、クイズの答えを聞かれたので(渡した)ブルベカードに書いてありますと解答したら、「こんな人初めて」と笑われたw なにしろ自分の記憶力を全く信用していないからね・・

疲れてボケッとしていたら、シャワーは速い者勝ちだということで、1人先を越される。ブルベ途中のシャワーは非常に素晴らしい。遅いから今まで600kmブルベの途中で体を洗えたことは無かったからなおさら(というか3回ともDNF)。残念なのはフロントバッグ内にビニール袋に包んであった着替えの半分が蒸していたこと・・ 防水対策が足りなかったというよりは元から生乾き・・ そういえばレーパンの替えも無いんだった。上だけ着替えて、おにぎり、漬け物、豚汁とたっぷりごちそうを頂き生き返る。だが、座布団を濡らしてしまったのはまずかった、ティッシュで水分を拭き取るも後の祭り(新聞紙かビニール袋を貰って敷けばよかった)。満席だった2回のベッドに空きもできたようで少し仮眠したが、15分と時間をけちり過ぎたのは大失敗。つまり殆ど寝てない。確かに貯金は無かったけど、どうせ途中で眠くなるのだから1〜2時間は寝ていくべきだった。ベッドで仮眠できるチャンスなんてそうそう無いのだから。そして、リュウさんに仮眠場所の道の駅を教えて頂き、霧雨の中を出発。

PC6 セブンイレブン 東箕輪宮下店まで

走り出すとすぐに雨は止み、ゆるやかな降りor平地で順調に距離を稼ぐが、だんだん眠くなってくる。ポイント54にて膝横にあの恐ろしい違和感が出たので停止してストレッチ&マッサージ。曲がったあとの長い長い直線で睡魔が危険域に達しよろよろしていたら、後方から来た車がハイビームにしたことで目が覚める。普通に追い越されたら危なかった、大感謝。さすがにヤバイので自販機を見つけてそこで座って5分ほど目を閉じる。道の駅までなんとかたどり着くが、仮眠できそうなベンチは先客が話し込んで使用中なため、建物の奥のほうの人気が無いところで自転車を枕に15分程度目をつぶる。むう、今「あいつどこ行った?」とか聞こえたような? そして足音。俺を捜しているんじゃないよね?((((;゜д゜)))ガクガクブルブル まあ何もなかったけど。

タイムアウトが嫌なので細切れに仮眠しているためか、眠気が取れたのは短い間のみ。ふらふらする程ではないが、眠くて足が全然回らない。すると参加者に追いつかれて、あれ?抜いていかない? 向かい風とはいえ20km/h程度しか出ていないのに。これがTさんでゴールまで何度かすれ違うことになる。あとで聞いたら膝を痛めていたそう。なるほど風よけが欲しいわけだw

夜も明け、また眠気が強くなってきたので、T氏に休憩を告げ仮眠候補地のひとつである信州スカイパークへ。少し濡れているがベンチがあったのでまた15分ほど仮眠。補給のためポイント61のローソンに立ち寄ったら、入れ替わりでT氏が出発するところだった。考えることは同じか。そして再び善知鳥峠へ。快晴だがこの頃はまだまだ涼しかった・・ 辰野市街を抜け、(多分河岸段丘の)アップダウンを進むとPC7へ到着。先行しているT氏の他にも数名参加者がおり、前半のPCより気楽。だんだん暑くなってきたため何枚か服を脱ぎ火山峠へ出発。

PC7 サークルK 下條ひさわ店まで

火山峠は下調べ時に地図を見た感じではたいした峠では無い(善知鳥峠ぐらいかな?)と思っていたのだがとんでもない。ずっと厳しい峠だった。なにしろ暑いし、木々が風を遮るので、ドリンクがすごい速さで無くなるw 降る途中で体にかける水が無くなってしまったので、そのためにミネラルウォーターを買う始末。公園の水道とかがあればそれで十分なんだけど、無いのだから仕方がない。火山峠以外も河岸段丘のアップダウンに、渓谷沿いのアップダウンと坂・坂・坂。平坦な部分は市街地を通過するときぐらいしか無いのは気のせい?

火山峠を下って暫くすると、先行の参加者に追いつく。そして通行止め。これは迂回ルートに変更になったのだろうか?と主催に連絡するがPHSでは繋がらない。追いついて来た方と相談すると、携帯で連絡しれくれる。どうやらこの通行止めを行く模様(自動車のみ通行止め?)。この道は3人で通ったのだが険道だった。裏ヤビツの狭い所を一回りか二回り厳しくした感じ。車1台分の道幅で曲がりまくり、落石や倒木の障害物、右側は遙か崖下の流れへと続き(だから涼しい)、崖を半分くりぬいたような所もあった気がする。最後尾で車間を開け、ミラーを注視しながら進む。

開けたところに出てもアップダウンは終わらない。比較的に足に余裕があったので先行するが、ちょっと無理をしすぎたようで大ミスコース。

今までのブルベの経験上、県道でも国道でも狭いところは狭いので、気にせずにポイント81を目指すのだが、それにしても山をまともに登っていく感じで変。しかも分岐点が多い。分岐点では道の交わり方や鋪装の状態を見て優先非優先を判断し進むが、規定距離に達しても目印の新聞店は見えてこない。あまりの急坂に途中休憩したのも頷ける、畑に覆われた小さな山だが山 頂 だ ・ ・ 一体何が起きているんだ? 心当たりが無かろうがミスコースだと思い知ったが、複雑な分岐を越えてきたので戻るに戻れない。ヤケになって前へ進むwと、見覚えのあるY字路に出る・・・ 現状を把握するため少し戻ってみるとようやくミスコースの理由が判明。ポイント80のY字路を曲がった後の急坂で、暑さを忘れて回しすぎて、曲がったという記憶が飛んでしまったのだ。もう一回次に出てきたY字をポイント80だと判断して曲がってしまい山を登ってしまった模様。もっとのんびり登れば良かった・・・

タイムアウトか?とぐったりしながらポイント81を曲がり、自販機で補充した2本のうち片方のスポーツドリンクを一気飲みしてやる気を復活させた後は飛ばしまくる。時間を確認する時間すら惜しいので、PHSは取り出さない。元々何回か小ミスコースをしているのでサイコンの距離がキューシートの距離と違っているのだが、それがさらに酷くなってしまったため、ポイント82の距離からPC7までの距離を足した数値を反芻しながら進む。ここにきて登りと登り返しが繰返される道をかなり頑張って進むが、この数値を忘れてしまったらアウトだ。交通量が多いのもきつい。左側にサークルKが見えてくるが、距離が会わない、ここでは無い!と登り続けるとPC9へ到着。急いで買い物をしてレシートを見ると・・・よかった、間に合った。

ミスコース復帰後のオーバーペースと暑さでバテバテだが食べなければ進めない(何を食べたかは全く覚えていない)。自分より後に来た大阪弁の年配の参加者から、1人では使い切れないからと氷を頂き(感謝!)、それを両ドリンクボトルに詰めて真昼の新野峠へ出発。

PC8 サークルK 天竜山東店まで

今までも暑かったけど、昼過ぎという時間帯がら暑さはこれからが本番だった。炎天下の新野峠の始まり・・ そういえば沼津600で新野峠からの暗闇の降りは果てしなく長かったわけで、登り返しも含めて延々と上り坂が続く。道が開けているので日光を遮るものが、たまのカーブの木々か点々と漂っている雲しか無い。陸橋になっている部分がかなり暑く、一方トンネル内は涼しくて天国だった。どこかのトンネルを抜けたあたりで、前方に大きくふらつく参加者! 車が大きく避けたので良かったが、俺は声を掛けるのが遅い。追いついて、涼しいところで休んだ方がいい、とかいうようなことを話しかけた気がするのだが余り覚えていない。ドリンクはまだあるようなので先行する。

反対車線側に日陰があったのでそこで休むが、たいして涼しくはなかった。延々と登り、ドリンクが切れてきたあたりで道の駅のある盆地に出る。自販機があったのでドリンクを買うと当たり! だが30秒以内に押さなければならなかったらしく、迷っているうちにタイムアウト。すると最初に買ったほうも出ていない、払い戻しレバーを回すと50円玉・・・ どうして金額が減って出てくるんだ? 結局別の自販機(確かガソリンスタンドのところ)でドリンクを補充。トイレのために道の駅に寄ると、リュウさん達。ちょっと記憶に自信が無いけど、マコ母さんとS山さんもいたような気がする。他参加者も1人か2人。予備のドリンクを買いトイレをすませる間、自転車を見ていてくれてありがとうございました。リュウさんによると、新野峠を越えれば降り基調だから多分完走できるとのこと。こういうギリギリのブルベもいい、といったようなことを言ってた。あとでリザルトを見てみたら、確かにギリギリだったw

新野峠への最後の登りは、両側の木々が多く比較的涼しかった。次第に先行するT氏が見えてきて、距離が縮まってきた。痛めた膝でノーマルクランクなのだから登るだけでもたいしたものだ。一方こちらはローギアードなので軽く回せば登れるのだから楽。峠で追いつきかけ、一緒に(とはいっても車間距離を大きく開けて)降り始める。

すると山の下側からのもわっとした生暖かい向かい風に襲われて一気に眠くなる。これは危ないなと思いT氏から大きく離れる。眠気を我慢しつつなんとか途中の道の駅へ。仮眠しようと思ったが、けっこう混んでいるので人気のない静かなところを探して奥に入るが、犬のウンコが放置してあり臭いがきついので引き返す。厨房近くの日陰に座り込んで15分程仮眠。

眠気は弱まったようで進み続けるとカーブのガードレールの外側スペースでT氏が大の字で寝ている! やっぱり眠くなるよね?w 中設楽トンネル後の中設楽交差点を曲がると、追いついてきたT氏が通り過ぎたがすぐに戻ってきた模様。自分はとうえい温泉にトイレのため立ち寄る。時間を見てややペースを上げなければならないなと焦る。走り出すと錦橋近くで左膝にまた違和感が発生したのでストレッチ&マッサージ。結局今回のブルベで左膝の違和感が出たのは今回と前回の2回のみで、痛みにまで発展せずに済んだ。

中設楽から大井橋まではアップダウンがあるからか、かなり長く感じた。原田橋を渡ってからのY時でどちらへ進むべきか迷い、確か標識を根拠に進む方向を決めたのだが、どちらを進んだのか全く覚えていない。とにかくそれで正解だった。大井橋を通り過ぎたらどうしようかと心配していたが、道なりでOKであり杞憂ですんだ。ここからは天竜川沿いの緩やかな降りのはずなんだけど、向かい風でスピードの乗りがいまいち。しかし時間がおしているので、けっこう頑張って進むと前方にT氏が見えてきた。ちょうどいい目標なのでモチベーションを落とさずに頑張ることができた。じりじりと距離を詰めて追いつき、少し一緒に走っていたが、先行してファイナルPCへ。

完走がようやく見えてきた。スパゲティを食べつつ、PBPについてとか、今年のブルベのきつさについてとか、T氏といろいろ話す。約1時間の貯金はあるけれども、パンクやミスコースが恐いので、もう少し休むというT氏を後に出発。

ゴールまで

いざ走り出すと手・肩・首・尻・足ととにかく体中が痛い。走っている間は気にならなかったのだが、一休みした後で一気に痛みが吹き出したようだ。完走を焦って無理しすぎた。痛みに耐えつつ、ケツを浮かせつつ、暗くなってきた道のりをミスコースしないように慎重に進む。線路を越えたあたりでT氏に追いつかれる。もう完全に夜。ここは真っ直ぐでいいとのこと。成り行きで静岡ブルベ経験者のT氏のナビを得て自分が引く形になり、ここは痛いけど頑張る。T氏は殆どルートを覚えているようでナビが非常に頼もしい。途中で「39時間切れるかも、急ぐ?それともゆっくり行く?」と言われたのだが、体の痛さに負けてゆっくり行きましょうと解答。そういうわけで、袋井駅のあたりからはゆっくりモード。信号ストップ多かったし。線路沿いの最後の直線では電車が後ろから来ているのを、後ろから車が来ているのだと勘違いしたりしつつ20時過ぎにゴール。SR達成。遠征したかいがあった。

ゴール地点では食いまくった。フランクフルトとみそ汁(豚汁?)をごちそうになるが、特にフランクフルトは空になってからも追加で焼いて頂き感謝。俺だけではなく他の参加者の方も猛烈に食いまくっていたw ごちそうさまでした。スタッフの方にコテージの代金を聞いたけど、詳細をはっきりとは覚えていない。

寛いでいるとアジア系(東南アジア系か中東系?)外人の集団がやってきてトイレ周辺を調べたり遠巻きにこっちを見ていたりで、ちょっと空気が緊張するが、人数にそれほど差がないからか何事も無くすんだ。この辺りの治安はいまいちなんだろうか?

ゴールしてすぐに帰路につけば新幹線輪行で終電に間に合ったみたいなのだが、当時は新幹線を使うという発想も無く、帰りの電車の下調べは全くしていなかった。風呂に入って一刻も早く寝たいので再度コスモインを予約し、ゴールを後にする。

家に帰るまでがブルベです

愛野のホテルへ走り出すと、体の痛みがさらにひどく復活し、歩いた方が速いぐらいの速度で走りなんとかホテルにたどり着く。体がバキバキな感じ。自転車を輪行袋に入れてチェックイン。コインランドリーが宿泊客無料であることにようやく気づき洗濯♪ シャワーを浴びて酒を飲んだあとは朝まで爆睡。意識が戻ったと思ったらもう朝だった。

ホテルを出ようとすると、ホテルレディに朝食を食べていくよう薦められる。宿泊料に朝食バイキングが含まれているのをすっかり忘れていた。おかわりしまくりでしっかりと腹ごしらえをした後に、鈍行(快速も含む)で帰宅。ブルベは自走が多く、その場合は最低限の服しか運んでいないため、今回のように体も洗って洗濯したての服を着ての輪行帰宅はとても幸せ。

600kmブルベはDNFを重ねた分感無量。4度目の正直。下手な鉄砲も数撃てば当たる、というわけだ。今回は(も)PC閉鎖時間までの余裕が無いのが殆どで、非常にハードだった。レポートを書いて改めて思ったけど坂多すぎw ブルベ完了まで長い間つき合って頂いた静岡スタッフの方々(もちろん臨時スタッフも!)へ、ありがとうございました。特にシャワー&ベッドは実に素晴らしいアイデアでした。最後に、俺を運んでくれたEscapeR3に感謝!

おまけ1

自転車板の「【キャノン】東京⇔大阪を一日で走る 3走目【ボール】」スレの俺のカキコを載せる。

159 :142@ホテル:2007/07/21(土) 00:01:37 ID:???
船橋-袋井、ちょい寄り道あり282km04:50-21:30なんとか着きますた
東京大阪24hとかこのままでは無理だと痛感
富士由井バイパスは静岡スレのルートではなく沼津BRM600のコースで行きました
由井で県道→R1バイパス横の太平洋自転車道は短いけれど入り口のガラス片が散乱している場所や
砂交じりの駐車場を抜けなければならないのでバイパスを通る強者でないなら
BRMのルート(交差点前を右折して旧道?に抜ける)のほうがいいと思われ
向かい風の箱根登りは交通量の多さもありきつかったぁ
では明日早いのでノシ

P.S.戸塚駅横の開かず踏み切りトラップにまった。
向こう側の電光掲示板、字が読みにくいからなんとなく読まなかったら・・
8:30まで渡れないとか乙(時間これで正しかったっけ?

ブルベ後にスレを開いてみたら、暖かいレスが多々付いていた・・感謝感激!

161 :ツール・ド・名無しさん:2007/07/21(土) 00:20:33 ID:???
>159
走ってるのか乙
戸塚駅横は、駅方向にいくと狭い地下道があるんだけど気づかないよな普通。
残りも気をつけて走ってくれ


162 :ツール・ド・名無しさん:2007/07/21(土) 00:28:24 ID:???
>>159
袋井地元ktkr
おつかれ〜!駅前のホテルに泊まったのかな?
明日もガンバって


163 :ツール・ド・名無しさん:2007/07/21(土) 13:50:04 ID:???
>>159
おっ、現在進行形なんですね?
陰ながら応援してます。


164 :ツール・ド・名無しさん:2007/07/21(土) 16:40:46 ID:???
俺なんか表だって応援してやる


165 :ツール・ド・名無しさん:2007/07/21(土) 21:36:50 ID:???
ガンバルンバ!


166 :ツール・ド・名無しさん:2007/07/21(土) 22:26:19 ID:???
>>159
京都を通るなら、京都での走りを28歳のフリーターに捧げると思い、
力いっぱい走ってくれ!!

1号線通るなら山科→京都は交通量多いし、車スピード出すから気をつけてな!


167 :ツール・ド・名無しさん:2007/07/22(日) 07:21:47 ID:???
>>159
頑張ってください
俺もいずれ挑戦する

しかしながら完全に勘違いさせてしまったので謝る。ここは本来、東京大阪間の約600kmを24hで走行するスレなのだ。紛らわしいスレ違いを反省。京都のフリーター(28)よスマナイ。もう少しやりとりは続く。

170 :142@帰宅:2007/07/23(月) 17:11:33 ID:vI9yyXcJ
ええと・・
大変申し訳ない>ALL
東京大阪に挑戦したワケではなく
静岡BRM600のスタート地点「愛野」まで自走しただけなんす
ルートの相談に乗って頂きたく、詳しそうなこのスレに失礼しました次第であります
>東京大阪24hとかこのままでは無理だと痛感
は、「今の自分のレベルでは挑戦するのは無理」という意味で書きました
紛らわしい書き方で勘違いさせて正直申しわけなすm(_ _)m

ちなみにSRになりましたよ〜♪<スレ違いヤメレ


171 :ツール・ド・名無しさん:2007/07/23(月) 19:59:42 ID:???
>>170
うはwww袋井まで走ったあとに更に600kmですかw
もしかして帰りも自走?


172 :142:2007/07/24(火) 00:49:43 ID:pVSeL9zn
>>171
帰りも自走できるように休みはとってあったのですが・・
大人しく輪行で帰りました

早朝に袋井を出たとして
交通量の多い横浜-東京-千葉北西部は夕方〜夜になってしまうので
気力が持ちませんw
それ以前に体中痛かったし、ケツとクリート裏の皮がむけてたしムリポ


174 :O.G(変態の神!) ◆/K3soWHATI :2007/07/24(火) 01:05:02 ID:???
>>172 :142
スーパーランドヌールおめでと〜〜〜♪(*^o^)ノ∠※PAN!


175 :142:2007/07/24(火) 01:16:53 ID:???
>>174
ありっす!

この頃は毎日、完了したスレを保存していたんだ。真面目だったなぁw(今はごくたまにしかやってない) この後、新たな挑戦者を得てスレは盛り上がることになる。

おまけ2

自走のレシート

記2008/05/06
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